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サムスン(Samsung)の売上、業績、利益がIT世界最高? [経済]

サムスン電子(Samsung)は、1月8日の暫定の集計で、
2012年の売上高が、前年比の約22%アップの約201兆ウォン(約16.5兆円)で、
営業利益が約86%アップで約29兆ウォン(約2.4兆円)となったことを発表したとのこと。
詳しくは ⇒韓国サムスン売上高22%増 3年連続でIT世界最高か


創業以来の最高額で、アップル社を上回る、
3年連続世界最高だということです。

さて、相変わらず日本の新聞、雑誌は、
サムスン電子を賞賛、
反対に、日本メーカーこき下ろしに余念がないようですね。


まず始めに確認をしたいのが、
企業とはなにか?
というものです。

企業が売上を増やしてメリットを得るのは誰でしょうか?

もちろん、その企業で働いている社員や、株主、
そして回りまわって、その企業のベースとなる国、
つまり国民のはずです。
それが国の経済を動かし、成長させ、
国民を潤すことになります。

このサムスン電子、売上が増えたことによって、
上記のようなメリットを国や国民が得ているのでしょうか?

「何をいってるんだ、コイツ?」と思われるかもしれませんが、
残念ながら、サムスン電子には、
上記のような経済の健全な循環システムは当てはまりません。

サムスンは、韓国が輸出産業のグローバル化を勝ち抜くという、
国家戦略の上に成り立っている企業です。
つまり、国内での寡占化を行うことによって、
世界で勝ち抜ける構造にする。
それに伴って、国内では低賃金による製造、
そしてその製品の輸出です。
簡単に言えば、安く作って、安く売る。
グローバルという土俵で戦うために韓国がとった戦略が、
身を削って、海外で大量に売るという前提に立ったものです。

サムスン電子を含む、輸出企業の競争力強化のために
ウォン安政策をとり、その結果輸入品は高騰し、
苦しい思いをしているのは、韓国の国民です。

まるで植民地での搾取のようなものですよね。
輸出企業を強くするために、
つまり韓国国民が損をする。
そして貧しくなるだけなのです。

そもそもサムスン電子は、
外資比率が50%を超え、
売上の多くが外国人の株主配当として、
海外に流失しているのが事実です。
つまり、形式上は韓国企業なのに、
外国人のために、せっせと売上をあげ、
莫大な配当金を払っているのです。

それでも韓国のGDPの約20%という
驚異的な比率を占めているのがサムスン電子ですから、
今更形だけでも売上を落とすことは出来ないといったところでしょうか。

それともう一つ大きな欠陥を指摘してきますが、
韓国の輸出企業が売上を増やし、
国民は損をして、誰が得をしているのか?

もちろん資本家なわけですが、
同時に、日本の輸出企業も利益を上げています

意味がわかりませんよね。

実は日本は輸出立国と呼ばれるほど海外に輸出はしていません。
日本の輸出依存度は10%前後で、世界的にも低い比率なのです。
つまり基本的には内需で国が成り立っている国家ということです。

私たちはなぜか子供の頃から、
日本は貿易立国、輸出依存国などと教えられてきましたが、
まったくそのようなことはないのです。
あまりにも家電や車などが世界的に有名になった為、
それらの企業がたくさん海外に輸出したおかげで
日本経済が成り立ってきた可能な印象を持ってしまっているのかもしれません。

実際は、多くの有名企業は現地生産などをしているため、
日本から輸出している割合も少ないのです。

そして、韓国経済と大きなつながりのある輸出品といえば・・・
ソニーやパナソニックのテレビなどではないのです。
これらの有名な製品は、最終消費財と呼ばれ、
輸出をしたとしても、あとはそれを売るだけのもので、
それこそサムスン電子のような方法で利益をあげる企業ということになります。

しかしサムスンなどの売上が増えると日本の
輸出企業が儲かるしくみというのは、
上記のような最終消費財ではなく、
資材品の輸出のほが、最終消費財より多いためです。

もちろんサムスンはテレビやスマートフォンなど、
主に最終消費財を売って利益をあげています。
しかしその最終消費財を作るための部品こそが
資材品なのです。
しかも日本でしか作ることのできない技術があればこそのものです。

つまり代替がきかない物なので、
サムスンが最終消費財をつくるためには、
どうしても輸入しなければならないものなのです。

現に、3.11の東日本大震災の直後は、
もちろん日本企業に大きなダメージを与えましたが、
同時に困っていたのが、多くの韓国を含めた海外の企業でした。

テレビやスマートフォンは、いくらでも代替品があります。
そして常に非情な市場競争にさらされています。
しかし、日本の特定の企業だけしか作れない製品だと、
代替品がないため、価格競争もおこらないので最終消費財のように、
無理に価格を落とすために、通貨安を誘導したり、
実際に製造している企業の社員に無理な低賃金で働かせる必要がなのです。

サムスン電子(Samsung)の売上や業績、
IT業界で世界一になったとかいう話も、
それ自体は事実ですが、
中身を知らずに、手放しで褒め称え、
「韓国に学べ」とか「サムスンこそ企業のお手本」などと、
ブラックジョークとも取れるようなことを、
まじめな顔をして語っているテレビや新聞、
そして経済評論家がマスコミには大勢いるということだけでも、
知っておく必要があるとおもいます。

日本でこのような企業があったとしたら、
誰が喜びますか?
わたしたちは幸せになれますか?

米韓FTAに含まれるISD条項から、
先日の米ローンスターによる韓国政府への提訴など、
張りぼて経済の韓国が、
さらに身包みをはがされようとしているのが、
現在の韓国経済です。
(詳しくはコチラ ⇒米ファンドが韓国政府を提訴 「韓国銀の売却巡り損失」


手放しで賞賛するまえに、
色々と調べてみてはいかがでしょうか?


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⇒◆ 新しいパナソニックの有機ELテレビは価格も抑え、サムスンに逆転!?
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